事業継続のリスク

事業再生を考えなければならない状態とは?

事業再生を考えなければならない状態とは、いうまでもなく、事業継続のリスクを抱えている状態です。

この事業継続のリスクを回避するために必要なことは何でしょうか。

私達は、早期発見、早期対処が重要だと考えます。
これは病気と同じです。早期に発見できれば、対処する手段は色々とありますが、手が付けられなくなってからでは遅いのです。

早期発見のためには、経営者自らアンテナを張っておくことはもちろんですが、顧問税理士を活用するということも有効です。
税理士は、どの専門家よりも経営者の経営状況を把握できる立場にいます。
年に一回、半年に一回しか顧問税理士と会わないという場合にはそうはいきませんが、日頃から綿密な連携をとることで、顧問税理士を早期発見に役立てることができます。

事業再生を考えなければならない会社とは、どのような状態の会社をいうのでしょうか

"債務超過""経営赤字"等、色々あるかと思いますが、事業再生のスタートは"資金繰りの悪化"です。
資金繰りが悪ければ、決算書上、どんなに資産超過だろうと、黒字だろうと、会社は潰れてしまいます。

会社にとって資金繰りというのは、事業継続のための最重要課題です。
そして、事業再生とは、その"資金繰りの悪化を改善すること"です。

ここでいう"資金繰りの悪化"というのは、"借入金の弁済額<事業により回収した現金"だったものが"借入金の弁済額>事業により回収した現金"となっていく過程のことです。
この過程(将来、資金繰りがマイナスになるだろうと予想できる段階)で事業再生を検討すべきです。

新たな資金調達ができなくなってからでは、時間も手段も限られてきます。
(ここ数年間は、中小企業金融円滑化法という制度に時間の猶予も手段(貸付条件の変更)ももらっていたことになるのですが)

資金繰りの悪化が一時的なものであれば、新たな資金調達さえできれば解決できるのかもしれません。本当に一時的なものなのか、資金調達以外にできることはないのかを検討することが必要です。新たな資金調達だけでは、資金繰り改善の抜本的な解決策にはならないのです。

もちろん、売上改善等の手は既に打たれていることがほとんどだと思いますが、赤字部門の撤退等の抜本的な改善策にはなかなか手を付けづらいということも事実ではないかと思います。
ましてや中小企業の経営者は、一人で何役もこなさなければならない立場にいます。
全てを抱えて、一人で判断していくのはとても厳しいものがあります。

私達税理士は、中小企業の経営者のパートナーとして、どの専門家よりも経営者の財務状況、経営成績を把握できる立場にいます。
その私達が、経営者との日頃のコミュニケーションの中で、そういった意識を共有することができれば、この事業再生という局面でも早期に有効な対策が打てると考えています。

それは時として、顧問税理士としてではなく、認定支援機関としての支援活動であったり、内容によっては、外部の事業再生専門家との連携による支援かもしれません。
(私達は、経営革新等支援機関(以下、認定支援機関)に認定されており、一般社団法人事業再生支援協会(SRC)の会員でもあります。)

私達は、経営者とのコミュニケーションを大切にし、経営者の一番身近にいる専門家として、経営者と問題意識を共有し、共に闘っていくパートナーとしてお付き合いさせて頂きたいと思っております。

中小企業金融円滑化法の終了

中小企業の倒産回避・資金繰り援助のため、2009年に導入された中小企業金融円滑化法(以下、円滑化法)が2013年3月に終了しました。

円滑化法とは、どういった制度だったのでしょうか。

簡単にいうと、円滑化法とは、中小企業に経営改善計画書を提出させること(1年間の猶予あり)を条件として、金融機関に中小企業の事業再生の支援(貸付条件の変更等)をするように法律で義務付けた制度です。

また、金融機関が貸付条件等を変更するような支援をした場合には、通常その中小企業の債権者区分を「要管理先」として区分するところ、「その他注意先」として区分してよいとしたのです。
俗にいう「不良債権」とは、「要管理先以下」に対する債権のことをいいますので、「要管理先」に区分されるか「その他注意先」に区分されるかでは、雲泥の差になるのです。

円滑化法が終了するということは、これらの金融機関の支援が終わるということです。
この制度を利用し、金融機関の支援を受けた中小企業は約40万社にもなると言われています。

もっとも、政府も円滑化法終了に伴う金融機関の貸し渋り、貸し剥がしによる倒産件数の極端な増加が社会問題化しないように対策を立てているところではあります。

その一つとして認定支援機関の制度もできました。
円滑化法の適用を受けた中小企業の経営者は、金融機関による支援を受けていることになりますので、事業再生の検討段階ではなく、すでに事業再生に一歩踏み出しているという状況です。

特に一年間の猶予により、経営改善計画を策定していない中小企業の経営者、これまでは、円滑化法で時間の猶予を与えられていましたが、この円滑化法終了に伴い、より具体的により抜本的な経営改善に向けて危機意識を持って取り組まなければなりません。

しかし、自社だけで、取り組んでいくことが難しいことも事実です。
私達のような認定支援機関を、事業再生のパートナーとして、活用して頂ければと思います。

認定支援機関とは

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認定支援機関とは、一言でいえば、"中小企業の事業再生支援"を行う国から認定を受けた機関です。

中小企業の事業再生支援を行う機関には、中小企業再生支援協議会・地域経済活性化支援機構・事業再生ADR等いくつかありますが、これらは中小企業の中でも比較的大きな企業を支援することが多く、全ての中小企業(特に小規模事業者)を支援することは難しいのが実情です。

また、上記にも記載したとおり、円滑化法の終了に伴い、今後支援を必要する中小企業が増えることが予想されています。

これらの中小企業を支援することを目的として、2012年、「中小企業経営力強化支援法」に基づき、新たに認定支援機関の制度ができました。

この認定支援機関には、税理士だけでなく、弁護士・公認会計士・中小企業診断士等の各種専門家が認定を受け、支援機関として登録されています。

私達、ワイズ・パートナーズ税理士法人も2013年3月に認定支援機関として認定を受けています。

認定支援機関の支援業務

認定支援機関は、円滑化法の利用により、金融機関から貸付条件の変更等の支援は受けられたものの、自力では経営改善計画書を策定することができない中小企業の経営者を支援することを主な業務としております。(経営改善計画書策定支援業務)

経営改善計画書の策定支援とは、経営者と共に、事業を継続していくために、資金繰り改善計画をたてることです。
これは、単なるその場限りの数字合わせの計画書ではなく、合理的かつ実現可能性の高い計画書でなければなりません。(合実計画)

計画書策定にあたっては、私達の提案・支援の内容も重要ですが、私達はあくまでサポート役であり、実際に計画を実施するのは経営者です。
経営者ご自身が現状をしっかり把握され、決断実行して頂くことが何よりも重要となってきます。

経営者の状況に応じて、自助努力のみで資金繰りが改善できる場合もあれば、金融機関の支援を伴わなければ難しいものと様々です。

私達は、経営者と共に、経営者と問題意識を共有し、経営者が事業を継続できるよう、しっかりと支援させて頂きたいと思っております。

金融支援の内容

  • リスケジュール
  • DDS(資本性借入金)
  • DES(債権の株式化)
  • 債権放棄等

認定支援機関の支援によるその他の効果

認定支援機関からの支援は、事業再生以外にもあります。

国での補正予算等も組まれ、補助金等の様々な支援制度が設けられていますので、こちらも有効に活用して頂ければと思います。

また平成25年度税制改正においては、経営革新等支援機関の支援を受けた中小企業等を対象にした新たな税制上の優遇措置も設けられました。

保証料の減額

経営革新等支援機関の支援を受けることにより、金融機関等が資金の貸付を行う際の信用保証について、経営支援によるリスク低減に応じて信用保証料が減額(概ね年0.2%)される効果があります。

補助金(平成25年4月9日現在)

ものづくり補助金(ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金)
創業補助金(地域需要創造型等起業・創業促進補助金)

商業・サービス業・農林水産業活性化税制

中小企業者で経営革新等支援機関の指導及び助言を受けた設備投資については、下記のような税制上の優遇措置があります。
【税制措置の内容】
設備投資した資産の取得価額の30%の特別償却又は取得価額の7%の税額控除の選択適用(税額の20%を限度)

実行フェーズ例

下記実行フェーズ例は、顧問税理士としてではなく、認定支援機関として、スポット業務で依頼を受けた場合の流れを記載しています。
(顧問税理士として、お付き合いさせて頂くお客様は、日頃のミーティング等で対応させて頂きます。)

状況に応じて、他の専門家と連携して業務を行うこともできます。

1.無料相談

  • 大まかな状況の把握
  • 相談に応じた解決案等の提案

まずは無料相談とさせていただき、お話をお聞かせください。
ここでは、詳細まで把握することが難しいため、仮提案とさせて頂きます。

2.見積の提示・契約の締結

無料相談をうけて、詳細な提案・提案の実行をご希望される場合には、弊社の報酬の見積を提示させて頂きます。

見積をご確認のうえ、ご了承頂けましたら、ご契約となります。

3.現状分析(課題の把握・再生可能性等の分析)

  • 企業の概要把握
  • 経営課題等の把握(事業面、財務面)
  • 窮境原因の除去可能性の支援

4.経営改善計画書の策定支援

  • 経営改善施策に対する助言
  • 計数計画の策定支援
  • 経営改善計画書の策定支援

5.計画実行支援及びモニタリング支援

  • 計画実行及びモニタリングに関する各種支援

料金案内

報酬額 1,000,000円~

この金額は、認定支援機関としてスポット業務を受けた場合の料金の目安です。
(初回の相談は無料となっておりますので、お気軽にご相談ください。)

現在、顧問税理士がいる経営者の方もスポット業務として対応可能です。

認定支援機関からの経営改善計画策定支援については、報酬額の3分の2(200万円)を上限に国から補助金が支払われる制度となっています。

合併・分割等という選択肢事業承継・相続リスク税務リスクアドバイザリー